大腸ポリープとは
大腸がんのほとんどは大腸ポリープががん化したものとされています。
大腸ポリープの原因やできやすい人
遺伝
大腸がんが発生しやすい家系の方がおり、遺伝が大腸ポリープや大腸がんの原因になることがあります。
食生活
食生活が大腸ポリープの原因になることがあります。
発生リスクとなる食事には、肉食(特に赤身、また加工肉の過剰摂取)や高カロリー食が挙げられます。
反対に、効果が期待できる食事として、食物繊維を多く含む食品や野菜などが挙げられます。
生活習慣
喫煙や過度の飲酒、肥満などは発生リスク因子とされており、適度な運動は発生リスクを下げるとされています。
大腸ポリープの切除術
病変が大きい場合や、進行癌の疑いがある場合には、専門医療機関への紹介も可能です。
当院では出血時に迅速に対応するため、1泊入院していただいております。
大腸ポリープの切除の方法・時間
当院では、ポリープの大きさや形状に合わせて、適した方法で切除を行います。
ポリペクトミー(HSP:hotsnarepolypectomy)
高周波電流により止血できますが、下部組織に熱が伝わると出血や穿孔のリスクがあります。
コールドポリペクトミー(CFP/CSP;coldforceps/snarepolypetomy)
ポリペクトミーと同様にスネアを使いますが、焼かずに締め付け切除します。
通電しないため、術後の出血や穿孔リスクは低い方法となります。
施術可能なポリープには、大きさやがんの可能性がないなどの条件があります。
内視鏡的粘膜切除術(EMR;endoscopicmucosalresection)
ポリープの下に生理食塩水や薬液を注入して膨らませてから、スネアをかけて高周波で焼き切ります。
隆起させることで、下部組織まで熱が伝わるのを最小限に抑えられるため、出血や穿孔リスクが低減できます。
大腸ポリープ切除の所要時間
ポリープの位置や個数にもよりますが、通常15〜30分程度で切除は終了します。
大腸ポリープ切除前後に注意すべき事
大腸ポリープ切除前の注意点
血を止まりにくくする作用があるお薬については、施術前から服用を中止していただきます。
診察時に服用されているお薬を確認させていただきますので、医師へお伝えください。
大腸ポリープ切除後の注意点
焼いて大腸ポリープを切除した場合、切除部位は潰瘍となります。
切除部位は、出血予防が施されていますが、出血しやすい状態となっており、腹圧がかかることや腸管内容物の通過時などに出血を起こすことがあります。
また、切除部位に遅発性穿孔(腸に穴があくこと)などの合併症を起こすこともあります。
出血や穿孔といった予期せぬ合併症を防ぐためにも、特に以下の点にご注意ください。
- 3日間程度、出血を防ぐお薬を飲んでいただきます
- いつも服用している薬の服用は担当医師に確認してください
- 当日はシャワーのみとし、翌日からは短時間の入浴が可能です
- 退院後3〜4日目に受診していただきます
- 4日程度は、禁酒してください
- 4日程度は、消化のよい食事を摂ってください
- 4日程度は、腹圧のかかる作業や激しい運動(ゴルフ含む)を避けましょう
- 4日程度は、長時間の車の運転、飛行機での旅行をお控えください
- 病理検査に出した場合は、1週間後に結果を聞きにきていただきます
大腸ポリープ切除後、激しい腹痛や発熱、血便などの症状が見られた場合は、すぐに当院へご連絡ください。
大腸ポリープ切除後の食事
また、4日程度は、禁酒してください。
- 白米、おにぎり(海苔なし)
- おかゆ、卵がゆ
- 麺類(うどん、そうめん(薬味なし))
- 食パン
- お魚(刺身、焼き魚、煮魚)
- 大豆製品(豆腐、納豆 など)
- 味噌汁(わかめなど海藻なし)